日常

2000年の東海豪雨

2000年の東海豪雨

未だ、台風15号の傷も癒えないなかですが、またしても大規模な風水害災害が発生してしまいました。

このたびの台風19号の被害に対しまして犠牲になられた多くの尊い命に対しお悔やみを申し上げます。

被災地の皆様に心よりお見舞い申し上げます。

被災地皆様の一日も早いご再建をお祈りいたします。

報道や報道の映像を見聞きする度に思い起こされ台風の進路次第では、東海地方、愛知県、名古屋市、そして地元長久手市も同じ状況であったかもしれません。

2000年(平成12年)9月11日 ~12日にかけて、愛知県名古屋市およびその周辺で起こった豪雨災害の東海豪雨。

写真は当時のものですが。出典(内閣府・国土交通省)

当時、私は20代半ば、愛知県内のゼネコンに勤めており、建築工事の施工管理(現場監督)として名古屋市の瑞穂区の現場を担当しておりました。

建設業界は雨天や深夜までの工事は当たり前ですので強く降る雨も気にせず現場事務所で各種書類、施工図面と向き合っておりますと、
夜8時ごろ、周りの雰囲気の異様さを感じ外に出てみると、現場事務所の外はすでに膝下までの浸水。

作業にあたる業者さんは雨のため早めに帰宅していたので現場に残るのは先輩社員と私だけ、直ぐ様帰宅することにしました。

先輩社員はたまたま自家用車で来所していたため四輪駆動車でしたが、当時、私が与えられた社用車は「昭和56年製の軽トラ」でした。

すでに川と化した道路をエンストしないよう工夫ながら信号待ちなど交通ルールを守りながら帰路を走行。

通常ならば、当該の現場から長久手市までは40分ほど、なんとか、なんとかと思いながら(祈りながら)走行。

途中、どんどん強くなる雨にワイパーも効かず視界はほとんど無くなり、
すでに地盤の低い交差点やアンダーパスでは浮いている車もあり、道路を迂回、また、迂回の連続で、自身のサバイバル能力を試される場面が多々ありました。

時には丘陵の上で待機し、携帯電話で家族に安否を連絡。
時には昭和56年製の軽トラのできるかぎりの性能を駆使して、サイドブレーキ、ローギアで回転数を上げ脱出する場面も。

報道でよく目にする、車が水没したり、浮いていたりする映像、

なぜ車が浮いて濁流に巻き込まれたりするか、不思議と思われるかもしれませんが、実体験から、夜の道路面は川と化しているのか、ただ黒いだけなのか、豪雨のなか、ヘッドライトの明かりを頼りにでは、近づかねばわかりません。直前までわかりません。

その場面で最も危険であったのが、
坂道の上から真っ直ぐ降りた先の交差点を抜けようてしましたら既に道路が濁流の川と化しており、直前まで分かりませんでした。
心を決めて行くしかなく、ギアを変え、アクセルとクラッチを調整しながら交差点に進入。

通過途中にドアから濁流が水しぶきをあげ浸水し車中で膝下まで水に浸かり、水流でどんどん車が流され始めましたが、ギアやアクセルのコントロールでなんとか通過。

その後も
濁流の川を通過しては丘陵で休むを繰り返し、何とか地元長久手市方面に還ると。。。はっきりと覚えてますが、
名古屋市の隣接市、
名古屋市の東部丘陵地とされる日進市に入った瞬間に平常が訪れ、
今までの災害がなんだったかのような感覚でした。

通常40分程度の行程を約5時間かけ帰宅すると、両親があまり心配もせずとも帰ってきた私を驚いて見ていました。

翌朝、通常に勤務に戻るため早朝に家を出て現場に向かうと、道中に大破した車、ひっくり返った車があり通行止めや、水没したバス、水没した地域があり衝撃的な光景でした。

翌朝もいつも通り7時台に現場に着くと、基礎工事を行ったばかりの現場は大きな池に。。。

取引先の某建機レンタルの会社で水中ポンプを借りようと連絡するといつもの担当者さんがTELに出てくれて「山田さん水中ポンプ貸そうにもうち(レンタル会社)が腰まで水に浸かってて」との悲鳴が。

当時は、深夜に帰宅、仮眠後、早朝に現場に向かい、昭和56年製の軽トラ車にはラジオしかなく、スマホもない時代で情報が入らず、災害の全容を知ることが出来なかったので誠に申し訳ありませんでした。

その後、午前中に本社から連絡があり、出勤している社員は現場の安全確保。
出勤不可能な社員は全休。
土木部、重機部は災害対応の連絡が入ったので私は現場の片付けに専念しました。
現場事務所のラジオや会社からの連絡、現場周りの近隣の方の話、帰宅してからのテレビでとんでもない災害となっていることを知りました。

あれから約20年、都市の災害対策は如何程進んだのだろうか。
住民の意識はどれほど変化したのだろうか。

これからの災害はどんな形でどれだけ力を増して襲ってくるのだろうか。

人類は災害やウィルスなど日々姿形を変えて来る驚異に共に闘い、互いに協力し乗り越えていかねばならないと思います。

写真出典: 内閣府、国土交通省

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